農産物直売所、被災乗り越えにぎわう 日田・大鶴地区「沙羅」10周年 [大分県] – 西日本新聞

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 日田市大鶴地区の農産物直売所「やさい工房沙羅」が開業から10周年を迎え、25日に記念イベントがあった。昨年の九州豪雨で甚大な被害に遭って一時は閉店の危機にも陥ったが、復旧を強く望む住民の声に支えられて営業休止から約2カ月半後に再開した。復興に向かう地域の人たちが集う憩いの場となっている。

 「みなさんに支えられてここまで来られました」。快晴の下で開かれた記念イベントで、井上営吉店長(73)はよく通る声で感謝の言葉を述べた。昨年の豪雨で井上さんは、濁流が押し寄せた店内に9時間閉じ込められた。商品棚に乗り、渦巻く濁り水を見詰めながら救助を待った。水が引くと、店内の物はほとんど流され、土砂は1メートル以上堆積していた。

 沙羅は2008年11月、住民らの「大鶴まちづくり協議会」が、地元農協の直売所を引き継ぎ営業開始、15年に現在地に移った。地元農家ら約160人が栽培する野菜や米を販売し、菓子や漬けもの、弁当といった手づくり加工品も扱う。

 大型スーパーがない地区で、買い物に困る高齢者には欠かせぬ店だ。一方で売り上げの7割を県外客が占め、少子化や人口減に悩む地域に、交流とにぎわいをもたらしている。井上さんは移動販売車の導入も検討し、「住民の声を聞きながら、地域のための店として守っていきたい」と話す。

 10周年イベントでは、地元園児の歌の披露や歌謡ショーがあった。野菜を出荷し週に数回は店に来る井上久美子さん(61)は「ここでみんなに会えるから楽しい。地域のともしびです」とうれしそうに語った。

=2018/11/27付 西日本新聞朝刊=




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