命守る機動隊 大変さを痛感 記者が体験入隊 – 大分合同新聞

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 大規模な事故や自然災害が起きれば、県内のみならず全国各地に派遣される。人命救助の最前線で一翼を担っているのが県警機動隊だ。大分合同新聞の男性記者(25)が一日体験入隊をした。

 大分市福宗の機動隊本部。午後1時前、隊員と同じ紺色の服と黒い警備靴に着替えた。最後までついていけるか。緊張と不安に包まれた。
 「地上10メートルから降下してもらう」。訓練を指導する小隊長が初めに指さしたのは、レンジャー塔と呼ばれるコンクリート製の建物だった。ロープを伝い、壁を歩くように下りる隊員たち。「そんなに難しくなさそう」と思った自分が甘かった。
 いざ上から見下ろすと恐怖心で足が震えた。命綱を着けて下り始めると、壁に足がうまく付かず、ロープにしがみつくような格好に。隊員に励まされながら少しずつ下り、尻もちで着地した。
 次に要救助者を運ぶ訓練。体重60キロの男性を背負うと、座った姿勢から立ち上がることができない。隊員2人に両脇を抱えられ、ようやく立って歩くことができた。
 倒壊現場を想定した救出訓練に入ると、雨が降り始めた。「実際の場面でもあり得る」とうなずく小隊長。山積みにされた土のうを取り除き、間に挟まった木をのこぎりで切りながら奥へと進んだ。
 「止まれ」。小隊長から指示が出た。「本当なら下敷きになって死んでいるぞ」と告げられた。
 土砂崩れや家屋の倒壊の現場では、堆積物の支えとなり切断してはいけない木がある。判断ミスは許されない。地震の被災地では余震への対応も求められる。活動現場は常に危険と隣り合わせだ。
 続いて重さ約3キロのジュラルミン製盾を持って約1キロを駆け足。走り終えると、他の隊員と一緒に盾を並べてデモ行進を誘導する体験をした。すぐに腕がしびれて落としそうになった。いつもなら重さ約4キロの防具を着けて約4時間続けるという。
 午後6時。ようやく訓練が終わった。全身が重く、歩くのもつらい。人の命を守るのがどれだけ大変かを思い知らされた。

訓練で泣き 本番で笑え
メモ:県警機動隊は災害救助のほか▽要人警護や雑踏警備▽山岳遭難救助▽潜水による救助、捜索―などを主な任務としている。今年4月に起きた中津市耶馬渓町の山崩れで行方不明者の捜索に当たり、7月には西日本豪雨の被害が大きかった広島県に一部隊員を派遣した。所属人数は非公表。
 隊には「訓練で泣き、本番で笑え」という信条がある。阿部幸一副隊長は「隊は県民のために存在する。自分以外の誰かのために動けるよう、厳しい訓練を積み重ねて最強の部隊を構築する」と強調した。






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